「ステラのまほう 2巻 感想」
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即売会で売るゲーム作品を
無事に完成させ、
身内以外たった1人とはいえ
買ってもらうことができたSNS部。
後日、関先輩の家で
打ち上げをすることに。
王様ゲームをやる流れに。
音楽担当の藤川先輩から珠輝へ
SNS部でたった一人、
自分のことを信じてくれた珠輝へ
感謝の言葉を。
先輩達の昔のことを
少しだけ聞くことができて
また少し距離が縮まったかな。
ここ好きw
BL妄想が好きな2人のやり取り
+関先輩の黒歴史朗読。
皆で楽しんだ打ち上げの帰り道。
ここで出てきた
「趣味・サブカルチャーへの思い」
それがこの2巻でのテーマ、
或いは重要なワードかな?
珠輝は家族に作ったゲームを
見せたみたいだけど...。
初めてのゲーム製作で見つけた
反省点や改善点を見つけて
次のゲーム制作を頑張ろうと
気合を入れる珠輝。
そこへ現れた少女。
Iris先生のファンで
SNS部に入部しようとやってきた
...が、タイミングが悪く
相手にされずにいたイラスト部の水葉。
Iris先生の過去の作品のキャラデザ勝負を
珠輝に仕掛ける水葉。
...ご本人様ですよw
よく分からない内に勝負は終わり、
去っていく水葉。
良きライバル感良いなぁ。
別れ際に珠輝は
作ったゲームを水葉に渡し、
後日、ゲームをプレイした水葉が
SNS部の元へやってくる。
尊敬するIris先生が
製作に携わっていることを知る。
イラスト部にマンネリを感じていた水葉は
SNS部に入部しようと考えていたようで。
Iris先生の正体が
関先輩だということには
気がついていないみたい。
...それどころか
以前入部しようと来た自分を
追い出した関先輩に対して
恨みを持っている様でw
それから何度も
SNS部の部室に現れる水葉。
Iris先生のシナリオのゲームの
イラストを担当したいと、
珠輝の絵はIris先生のシナリオに
相応しくないと考える水葉は
特に珠輝に見せつけるかのように
自身のイラストを見せに来て...
そんな水葉のイラストを見た珠輝は
悩み、焦り始める。
珠輝は考えすぎる所があるから
また気にしすぎているんだろうなぁ。
折角即売会での落ち込みから
少し立ち直ったところなのに...。
悩みを相談された部長も部長で
悩んでいるみたい。
...まぁ、
「自分以外への」言葉選びは
難しいのはよく解る。
根拠の無い慰めや、
「貴方の気持ちは理解できる」で
余計相手の、相手との状態を悪くしたら...
...と考えると
中々何も言い出せない。
どういう言葉をかけるのが
正解なのかなんて
相手によって違うから。
だからこそ、相手に応じて
上手く言葉を選べる人は尊敬する。
関先輩流石。
弟達がいるからか
こういった場面では頼もしい。
関先輩を見て
自分の頼りなさを感じる部長だけど、
こういったものは
得意不得意向き不向きだと思う。
部長は部長で
陰で部の皆を支えたりしているし。
...そうだと解っていても
差を感じて悩む気持ちも理解できるけど。
その後Iris先生モードの関先輩と
水葉が遭遇し、
そこで次のゲームは珠輝と水葉、
2人でイラストを担当することに決まる。
水葉にSNS部イラスト担当の座を
奪われるのではないかと焦っている珠輝は
試験が迫っていても考えることは
教室でも自宅でもイラストの事ばかり。
クラスメイトとのスケッチで
周りの絵の上手さにまた焦り、
自身のデッサン力の不足を
感じさせられる。
絵は特に顕著に表れるからなぁ。
よく描いている部分は上手に描ける
...一方で苦手だといって練習しない所は
いつまで経っても上手くなれない。
この2巻で話している
「構図」もそうだけど、
絵は上手く見せる工夫は多いけれど
考えることも多いから大変。
珠輝はかなり水葉のことを
意識しているなぁ。
関先輩とベタベタする水葉を見続け
遂に我慢の限界が。
相当焦っているんだろう。
それを見た部長が
珠輝に「らしさ」を大切にしていいと
励ましの意味で言葉を伝えるも...
...攻めるなぁ、珠輝。
やっぱり攻めキャラか。
不安や焦りから
部長に強く当たってしまい
部長を泣かせてしまう。
それはいけないと解っていても
実際にその立場になると
どうしても怒りを抑えきれず
人に当たったりしてしまうもの。
気まずくなって
逃げるように部室を飛び出した際、
部長から借りていたPCを
床に落としてしまい...
珠輝は部長の家に
謝りに向かうことに。
人付き合いが苦手なのに
突然部長を任されることになって
後輩の悩みや不安を解消できず
まだまだ自身もなく
どうしていけばいいかと悩み中だけど
ここでの珠輝の言葉を受けて
部長も少しは前向きになれたと思う。
「自分の代で部が終わったら」
って悩み・心配はあると思う。
それから前部長と自分を比較して
その差に落ち込んだり。
その後やってきた関先輩や
水葉と一緒に作業を進めていると...
水葉の同い年の姉、
クラスメイトの飯野さんが
水葉を捕まえにやってきて...
...しかし、最初は
姉妹だとは気がつかなかった。
よく見たらクルっと巻いた髪とか
似ている部分はあるのだけれど...
ぱっと見似ている部分が少ないから
ここは驚いたなぁ。
門限とか厳しい家系みたいで
姉の飯野さん以上に
「おばあ様」がカンカンらしく...
水葉は部活動禁止となる。
当然SNS部にも顔を出さず。
また珠輝の
「諦めの悪さ」が。
家の問題だからといって
こんな形で終わるのは納得いかない、と。
自分より絵が上手く、
SNS部のイラスト担当として
自分の立場・存在価値を脅かす
....そんな存在がいなくなって
「これはチャンスだ」と思い
安心したりしない所は尊敬する。
飯野家に
関先輩を連れて乗り込む珠輝。
何度も門限を破り
成績も下がる水葉を見て
おばあ様もお怒り、と。
名家の娘として
学業に力を入れるべき
...というのもあるけれど、
元々そういったサブカルチャーに
関心や良い印象を持っていないのも
影響しているんだろうなぁ。
...まぁ良い悪いは置いておいて
サブカルチャーに対する反応として
どちらも普通の反応ではある。
趣味がある珠輝や水葉が
大事な勉学を忘れて
それに熱中するのも、
それらに触れる機会がない
飯野さんやおばあ様が
熱中する理由が理解できないことも。
飯野さんの言う通りにするのが
賢い生き方なのかもしれないけれど
いつか来る将来を考えたら
勉学に励んで成功を確実にすることが
大切なんだろうとは思うけれど
自分が絵を描いたところで
何かが起こり何かを変える...
なんてことないかもしれないけれど
何かを創ろうとすることは
そういうことじゃないと思う。
上には上が沢山いて、
差なんて嫌になる程見せられる。
自分が何かを生み出しても
その物に価値も意味も
何にもないことなんてよくあること。
...でも、それでも
創りたいものがあったり
創る行為が楽しいという
気持ちがあったりするから
皆創ろうとする。
意味や価値なんて気にしていたら
何も生み出せない。
そもそもそういったものは
あとから付いてくるものだし。
「創る行為そのもの」に
意味や価値があると思う。
ここの関先輩が
本当格好良い...!!
これは水葉も惚れますわw
関先輩の言葉を受けて
もう一度おばあ様を説得しようと
協力してくれる飯野さん。
ただしその条件として
期末テストで水葉と珠輝、
2人は全科目70点以上取ることを
約束することに。
締め切りのある
次ゲーム用のイラストも
空いた時間で進めていく。
そんな珠輝の頭の中で蘇るのは
先日の飯野さんの言葉。
「自分にしか作れないものがある
...そんなものは自惚れだ」
今度のゲームは水葉と一緒に
イラストを担当する
水葉の絵は自分より上手くて
一般受けする上、シナリオ等の
ゲームの雰囲気に合っている
だから自分の描きたいものより
ゲームの雰囲気や水葉の絵に
合わせないといけない
水葉がいれば完成するのだから
自分が描かなくたっていいじゃないか
...そういったことも考えていて。
モヤモヤしている
珠輝の前に現れたのは...
卒業した前部長・照先輩。
描きたいものがあって
珠輝はペンを手にしたのに
何かに遠慮して描きたいものや
描きたい気持ちを抑えていたら
それは楽しくもなんともないし
珠輝が描く必要がない。
その気持ち...珠輝が絵を描く理由を
照先輩が思い出させてくれた。
これは珠輝にしかできないこと、
珠輝が描くべきもの。
この後、水葉と和解し
良きライバルとなれたし良かった。
水葉...はーちゃんは
何だかんだ珠輝を心配したりと
お手本のようなツンデレで良い。
前回の製作の時といい
照先輩の助けが有難い。
今回も助けが無かったら
珠輝はずっと一人で悩んでいた。
この後も海で(水着回)
珠輝にアドバイスをしているし
照先輩は部長時代も上手く
部員達を導いていたのだろうなぁ...。
...とか考えていたら
2巻のラストで過去のお話が...。
それは珠輝が高校に入学する
半年前の話で...
まだ藤川先輩と関先輩が
親しくなく、
村上先輩が藤川先輩に
怯えていた頃。
...そして照先輩が在学中で
SNS部の部長だった頃の話。
部活動ものは
「現在」
「主人公入部前」
「現部長卒業後」
...で3度楽しめるのが良い。
【自分が創る理由】
この2巻でのテーマはこれに尽きる。
上には上がいるのに
何故自分がモノを創るのか。
色々考えさせられる話だった...。
2巻を読みながら、別の作品...
ある2人組漫画家の話での
ある台詞を思い出した。
「アニメ化してほしいなら
アニメ化される作品を作れ」
創りたいものを創るのと
評価されるものを創るのは違う、
「創りたい」と
「評価されたい」は違う。
評価されたいのなら
評価される要素を入れて
宣伝に力を入れれば
中身がアレでも評価される
そしてそれは誰でも創れる。
けれど「創りたいもの」は
その人にしか創れない。
取り敢えず珠輝が
SNS部で同人ゲームを創る時は
自分の描きたいという気持ちを
まず大切にして良いと思う。
描きたいものがあるなら
それはメンバー内で話あえばいい。
評価が欲しいのならば
そこから評価される工夫をすればいい。
折角「創りたい」を優先できる
(その考えに理解のある)
部・メンバーなのだから
創りたい気持ちや珠輝らしさは
大切にしていってほしい。
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