(´・ω・`)「ふぅ………
危ない場面もあったが
今週も無事キング到達だ」
━━━それは4月も終わりを迎える頃の話。
(´・ω・`)「調整はされないのに
更なる創造主降臨か………
来週からまた厳しい闘いに
なりそうだなぁ」
春とはいえまだ肌寒さの残る頃の話。
(´・ω・`)「いや、それだけじゃない
あの忌々しきチケットの登場で
一部強キャラの姿を見ることも
増えた………
一度PTを見直す必要が………」
???「うぅ………」
(´・ω・`)「ん?」
???「うぅ…寒いよう………」ガクガク
(´・ω・`)「(女の子…?
こんな夜遅い時間に一人?)」
???「誰…か………」
(´・ω・`)「(外はまだ冷えるんだ、
このままじゃ危ない…!)」
???「誰か…マ………ってください………」
(´・ω・`)「き…君!!大丈夫かい?」
???「大丈夫…です
お仕事を…しないといけないので…」
(´・ω・`)「でもこのままじゃ
凍死してしまうよ………
家に帰って体を温めるべきだ」
???「でも…私が頑張らないと………
お父さんとお母さんが………」
(´・ω・`)「でも………」
???「大丈夫………です
終わったら…家に………帰るので」
(´・ω・`)「ならせめて体を温めるんだ
でないと危険だ」
???「そうしたいの…ですが」
(´・ω・`)「出来ないのかい?」
???「火をつけるものはあり…ます
でも…燃やす物がありま………せん」
(´・ω・`)「そうなのか………」
(´・ω・`)「(何か…何か無いかな?
燃やせる物…燃やせる物………
………そうだ!!)」
???「うぅ………」
(´・ω・`)「燃やす物が無いのなら
………これを使おう」スッ
???「これは………石…ですか?」
(´・ω・`)「そうだよ」
???「綺麗な………石…ですね
でも………石を燃やす…のは」
(´・ω・`)「直接使う訳じゃないんだ
この石で紙を生み出すんだ」
???「えっ………?」
(´・ω・`)「鏡にこの石を入れるんだ
まあ見ていて………いくよ」
???「鏡が…赤く光りました…!」
(´・ω・`)「暫くすると…」
???「凄い…!紙が………沢山…!!」
(´・ω・`)「どんどん紙を出すから
早くこれを燃やすんだ」
???「温かいです…が
すぐ…燃え尽きてしまい…ます」
(´・ω・`)「まだまだ出るよ!」
(´・ω・`)「(思ったより燃え尽きるのが
速いな………)」
(´・ω・`)「もっと…もっとだ………!」
???「あの………もう
もう………いい…です」
???「大切な石を………そんな
私の為に…沢山」
(´・ω・`)「誰かが元気になるのなら
石………くらい」
???「でも…とても大事そうに
抱えていまし………た」
???「本当は…何か欲しいものが
あったのでは…ないで……しょうか」
(´・ω・`)「………いいんだ」
(´・ω・`)「確かに以前は、この石に
希望を抱いていた………
欲しいものが何でも手に入る
希望の詰まった夢の石…と」
???「………………」
(´・ω・`)「………けど実際は
そんなことはなかった」
???「えっ………?」
(´・ω・`)「…この石は手にしたり者に
敵わぬ幻想を魅せ、
持ち主の心を弄び、蝕んでいく
悪魔のような石だった………!」
(´・ω・`)「石を見るたび、
その時のことを思い出すんだ………
そんな危険な石は
手放すべきなんだ………」
(´・ω・`)「さぁこれで最後だ
…石のことは気にせず
しっかり体を温めるんだ!」
???「………はい!」
???「………あの!!」
(´・ω・`)「!!」
???「大切な石を…こんなに沢山
本当にありがとうございます」
(´・ω・`)「(血色が良くなった…!!
時間がかかったけど
漸く元気になったのか!)」
???「あなたのお陰で
またお仕事が続けられます
本当に………ありがとうございます」
(´・ω・`)「いや…大したことは何も………」
???「そんなことは…ありません」
(´・ω・`)「………」
???「あなたと…
そしてあの石のお陰です」
(´・ω・`)「………でも、あの石は呪…」
???「確かに危険な石なのかも…
しれません………………ですが」
(´・ω・`)「!」
???「あなたは…その石で
私の命を救ってくれた………
私に…勇気を与えてくれました!」
(´・ω・`)「………………」
???「何か…何かお礼をさせてください」
(´・ω・`)「そんな………お礼なんて」
???「ですが………」
(´・ω・`)「………」
???「………………」
(´・ω・`)「………じゃあ一つお願いを
聞いてくれるかい?」
???「お願い………ですか?」
(´・ω・`)「そう、お願い」
???「何で…しょうか?」
(´・ω・`)「今日はもう家に帰って休むこと
お仕事はまた明日から
………どうかな?」
???「………分かり…ました
今日の分がまだ…ありますが、
助けてもらった方のお願いなら
………仕方…ありませんよね」
(´・ω・`)「………………」
???「………では、私は帰り…ます
本当に…ありがとうございました」
(´・ω・`)「………」
(´・ω・`)「………すいませーん!」
???「………!?
あ、あれ?………どうしましたか?」
(´・ω・`)「………マッチ一箱
━━━━売ってくださいな」
マッチ売りの少女「!!………はいっ!!」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
(´・ω・`)「………みたいな話を
思いついたんだけど…どうかな」
マッチ売りの少女「駄目ですね」