【ぼっち・ざ・ろっく! 3巻 感想】
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否定された自分達の
結束バンドとしての活動と
そこへかける想いが本気本物だと
証明する為に
10代限定ロックフェス
「未確認ライオット」への出場
そしてグランプリ受賞を目指す事に。
元ネタはアレか、懐かしい。
そこで受賞してデビューしたアーティストで
お気に入りのグループが自分にもいる。
予選審査の段階から
大勢の人の前で演奏するという
ぼっちにとっては辛い事が多いのに
こうして挑戦することを決めたのは
結束バンドの活動と
メンバー皆と過ごした時間が
大切だと伝えたいからか。
同世代のバンドの中で
特に人気・実力のあるバンドが
ギターボーカルの大槻ヨヨコ率いる
「SIDEROS」
バンドとしての実力以上に
今結束バンドに必要なのは
知名度と、なにより曲数。
新曲作成+既存3曲で
ミニアルバムの作成、
そしてMVの作成。
限られた期間と人手、予算で
今出来ることを全てやって...
自分達の本気を見せようという事に。
落ちたら終了、
一発勝負のデモ審査用の新曲。
それは当然
作詞・作曲担当にとって
相当のプレッシャーになる筈。
確かに結束バンドは(作中設定で)
全体で合わせた時の演奏はどうやら
まだまだ...といった段階みたいだけど
この手の大会(審査)で注目されるのは
「曲自体」に対する感想が一番で、
「上手いか」どうかは注目・評価されても
「下手か」はそこまで気にされない印象だし
実際気にならない。
ガチガチのプロ相手の審査とは違う
...というのは審査員側も理解しているだろうし。
実際、現実でも審査が進む中演奏指導が入る事で
各段によくなったバンドが沢山あるから
演奏も歌も後から幾らでもより良くなる。
だから演奏以上に曲自体の完成度が
重要になると思う。
取り敢えず既存曲の演奏動画を編集し
動画公開で知名度アップを図ることに。
他の上手い人の演奏を聴いた後
自分の演奏を聴くと
実際の実力以上に
差を感じるのあるあるだなぁ...。
自分達の現状を客観的に見ること、
そしてその結果を受け入れる事は
...しんどいだろうけれど
前へ進むには大切な事。
...簡単な事ではないけれど。
~~~~~~~~~~~~~~*
新曲が出来上がるのを待っていると...
酒乱廣井さんから
出演キャンセルとなったバンドの代わりに
ゲスト出演してほしいと連絡が。
また何か企んでるなこの人
しかもあのSIDEROSと一緒に。
最近自分(達)より
結束バンドばかり気にする廣井さん
そのことでイライラしているみたいで。
...ずっと気になっていて
結束バンドのライブまで見に来ちゃってw
...うん、悪い子ではないかな。
そしてライブ当日。
SICK HACK と SIDEROS
2つの格上のバンドの演奏を聴いて
緊張気味、調子の出ないメンバー。
そんな結束バンドを見て
声をかけてくれたSIDEROSのメンバー。
メンバー全員がこわくて
雰囲気が悪い...訳ではなく...。
こういうのは実際に話してみないと
わからないものだから。
どういった人なのか
何を考えているのか、とか。
大槻さんはこわい顔しているけれど
ただ自分にも他人にも厳しく
また素直でない+コミュ下手なだけとか、
結束バンドの皆以上に
大槻さんが緊張していた事とか。
手を抜いても、練習をしても
上手くても、技術不足でも
ライブの前は緊張する。
そしてそれは今後もやってくる時間で
そう簡単に無くなるものではない。
それでもライブで演奏して
成功しても失敗しても訪れる不安を
無くし、忘れてしまう程に
練習に明け暮れて...その繰り返し。
結局は練習するしか、
努力するしかないんだよね。
しんどいけれど、その繰り返し。
それが出来るか出来ないか。
それが出来たら、
...不安は消えないかもしれないけど
でも、力はきちんとついてくる筈。
敵に塩のバーゲンセール
真面目ツンデレ大槻さん有難う。
裏で色々と仕組んで
力技で結束バンドのライブを妨害する様な
嫌らしいキャラではなく
自分達より実力が下の結束バンドにも
アドバイスはくれるし
演奏が上手くいけば評価してくれる
...そんな優しいキャラで良かった。
...尚、ライブはやはり
アウェイ状態でした。
それも経験。
その後のクリスマスパーティにて
結束バンドが未確認ライオットに
参加する話をすると...
...良きライバルになりそう。
伊地知姉妹のパートすき。
虹夏にとって結束バンドの活動は
姉の為でもあるから
皆とはまた違う意味でも
頑張っているんだろうなぁ。
~~~~~~~~~~~~~~*
冬休みが終わり、新学期。
楽曲制作中のリョウが
学校にもバイトにも来ず...
心配になった皆は
リョウの自宅へ。
作りかけの曲を発見。
デモ審査を絶対に通過できる
そんな曲を作らないといけない
そのプレッシャーのせいか
スランプ状態に。
中々曲作りが進まないリョウ。
...仲間が困っているのに
帰れと言われて帰る訳にはいかない。
曲作りは作曲担当に
お願いする形になってしまうけれど
負担や責任の全てを
負わせたい訳ではないから
それが辛いのならば、
困っているのならば助けたいと思うもの。
...こんな時、ここでもそうだけど
いつも真っ先に行動を起こすのが
ぼっちというのが意外。
自分が辛い時は
他の人が助けてくれる。
自分に余裕が出来たら
今度は仲間を助ければいい。
結束バンドを否定されても
まだこうして集まっている。
勿論審査を突破するつもりだから
落ちても良いとは考えていないけど...
例え審査に落ちても
4人共また結束バンドに集まる筈。
そもそもの活動を続ける理由が
4人それぞれにあって
そして共通の想いとして
「結束バンドの皆で演奏するのが楽しい」
...というものがあるから。
だから未確認ライオットの審査で
落ちてしまってもきっと大丈夫。
虹夏は結束バンドのお母さん。
~~~~~~~~~~~~~~*
新曲遂に完成!
...ということで
これからMVを作ることに。
「ある人物」の協力を借りて
作成したMVは、さてどうなるか...?
~~~~~~~~~~~~~~*
新曲は完成した。
MVも完成した。
未確認ライオットのデモ審査に向けて
順調に準備が進んでいる結束バンド。
...しかし1人だけ、MVを眺めながら
浮かない顔をする人物が。
自分の歌に違和感を感じる喜多ちゃんは
ぼっちをカラオケに誘い
歌の練習をすることに。
そこで偶然、
ヒトカラ中の大槻さんに遭遇。
一緒に歌う中で、喜多ちゃんは...
周りの自分より上手い歌を聴いて
自分の歌、歌い方に違和感を覚えて
だんだんと自信を無くしてしまって...
でも何をどうしたらいいのか分からなくて
そんな喜多ちゃんに、大槻さんから
厳しい言葉だけど喜多ちゃんを想っての
アドバイスが。
歌い方もそうだけど
歌う曲への理解を深めるべき、とも。
喜多ちゃんは曲への理解を深めるため
作詞担当のぼっちの家へ。
ただ文字の並びを
読み上げるだけではないから
曲への理解と、
曲へ対する自分自身の気持ち
そう言ったものを意識して
声に込めるのが大切なのだと思う。
でもそれって...
結束バンドメンバー含め、周りの
音楽に全力に向き合う人と違い
憧れもあり、努力もしているけれど
「誰よりも」と誇れるものはなく
「何よりも」音楽に
情熱を注いできた訳ではない
何でもやるけど何もない自分には
そんな凄い人達の考えは
共感できないのでは、と
喜多ちゃんは言う。
でもそれって...
同じ考えを持つ必要って
ないのでは、と思ってしまう。
曲への理解をするよう努力し
ただ歌うのではなく
曲への想いを歌に乗せる
それは確かに大切な事だけど
必ずしも歌う曲に共感しなければ
いけないというものではないだろうし
そもそもそんなことできない
「理解」するというのは
「共感」することとは違うから。
共感できないなら出来ない立場として
曲への自分の想いを歌に乗せる...
ということで良いと思う。
多分、それは「表現の違い」や
「個性」であって...
どんな感情・想いを込めて歌うか
そこに正解はないと思う。
喜多ちゃんは喜多ちゃんなりに、
喜多ちゃんにしか感じられない気持ちで
喜多ちゃんの声で、それを届ける
それで良い筈。
ここでのぼっちの励ましの言葉すき。
...後、ぼっち宅訪問シリーズ恒例の
あの流れも。
~~~~~~~~~~~~~~*
色々あったけれど
デモ審査用の新曲、
作曲から録音まで完了。
録り直しは喜多ちゃんの要望。
応募は済ませたので...
結果が出るまでの間は
アピールの為に路上ライブをやる事に。
喜多ちゃんにとっては
歌い方の件の後の最初のライブ且つ
初めての路上ライブ。
久しぶりのライブでもある
気持ちは吹っ切れたけれど
他人からはどの様な評価を受けるか
「本当に良くなっているのか」
それはまだ分からない状態。
...コミュ問題だけ何とかすれば
ぼっちは相談役にピッタリなのでは?
ごひとりちゃんw あの時のトラウマは大きいか...
これまでのライブ含め、
自分の実力不足を嫌という程味わって
ハッキリと否定もされて
沢山悩んで苦しい思いもして
それでも思う事があるから
仲間に助けてもらいながら
またステージに立って
自分の想いを自分の声で届ける。
...決して簡単なことじゃない。
でも、それを乗り越えられたのだから
きっと大丈夫だと思う。
そう言った苦しい場面を
繰り返し、乗り越えた人の想いは
歌に、曲に現れ...聴く人に届く筈。
~~~~~~~~~~~~~~*
春がきた。
進級、クラス替え。
今年も虹夏は結束バンドのお母さん。
...まぁぼっちのクラスに比べたら
まだ平和な内容だ。
ぼっちの自己紹介が凄かった...。
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リーダーとして
結束バンドの為に頑張る虹夏。
ある日、とあるライブハウスの
ブッキングマネージャーから
ライブのお誘いが。
結束バンドの知名度が伸びたのだと
地道に続けた努力が
ようやく実を結んだのだと喜び
ライブに参加を決める虹夏。
陰ながら結束バンドを
応援してくれているのに
虹夏と違いあまり嬉しそうにしない店長。
姉のこのリアクションには理由が...。
呼んだバンドの名前は言えない、
リハーサル&本番で居眠りを始める
数合わせの為異なるジャンルのバンドを
適当に集めるという
悪い意味で有名な
ブッキングマネージャー...からの誘い。
ジャンルの違うバンドばかりだから
自分達(ロックバンド)目当てで
ライブを見に来る人は殆どおらず
完全アウェイ状態。
特別、結束バンドが期待され
求められていた訳ではなかった。
このマネージャーにとって結束バンドは
「誰でも良いバンド」の中の1つ。
皆が苦しい状態から立ち直り
前へと進んでいるこの時に
リーダーの自分がその邪魔をして
迷惑をかけてしまったと...
申し訳ない気持ちで
泣き出してしまう虹夏。
...でも、もう
「その程度の事」で立ち直れない様な
弱い人は結束バンドにはいない。
...多分、この先も
趣味の範囲だとしても
本格的に仕事として続けるにしても
それは何度も経験する事になると思う。
1巻の...結束バンドの初ライブから
ここまでもずっとそうだったこと...
それはもしかしたら
「批判されること」より苦しくて
しんどいかもしれないことだけど、
「誰一人、結束バンドに
期待も注目もしていない」
店長や廣井さん、
ファン1号さんに2号さん
SIDEROSのメンバー達だって
応援してくれるのは
結束バンドの演奏を何度か聴いてから。
今では応援してくれる店長も
最初は実力面の理由で
ライブに参加させてくれなかった。(1巻)
でも練習して、
オーディションで自分達の演奏を聴かせ
店長から合格をもらう事ができた。
アウェイでも
そんな中で頑張って演奏したのに
盛り上がらず終了しても
努力を続けても中々実らず
活動そのものを否定されても
それでもまだ、それぞれに
「結束バンドを続けたい」理由があるから
苦しくてもライブを繰り返してきた。
「皆で...家族の分まで
最高のバンドになりたい」
「結束バンドの音を奏でたい」
「この4人でバンドを続けたい」
「皆にとって大切なバンドを
最高のバンドにしたい」
それぞれの「続ける理由」の為、
練習とライブを繰り返して...
集まったお客さんを
無関心から 否定的に
練習とライブを繰り返して...
否定的から 興味に
練習とライブを繰り返して...
興味から 関心に
そして...
関心から 熱中に
ひたすらに、その繰り返し。
そうしてやっと
いつでも自分達の演奏を見てくれる
ファンが誕生する。
だからそれまでは
辛い時間を耐えて、
それでも楽しんで演奏を続けて
自分達の音を届けて
知ってもらうしかない。
自分達の姿や音、想いを
知ってもらえれば
応援してくれる人がきっと現れる筈。
全編通して虹夏が良い子。
そしてやっぱり
伊地知姉妹パートすき。
店長の為にも
夢が叶ってほしい。
~~~~~~~~~~~~~~*
そして遂に...
未確認ライオットの
デモ審査結果発表の日...
結果は...?
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【無関心を後悔させてやれ】
本人達は本気で、全力で
真剣に取り組んできたものを
他人に否定された時
ぼっち達はどうするのか
何に向かって進んでいくのか
そんな様子とその中での
苦悩・葛藤、そして成長を描いた3巻。
歌詞に対する考え方とか
音楽にかける気持ちについてとか
ライブを見に来るお客さんは
敵ではないこととか
これまでの話の中で出てきた事を
ここで改めて伝えられた感じ。
そしてこれまでは、学生4人の
結束バンド内の活動の内容を
描いていたけれど
少しずつ、その先の事についても
描かれ始めている感じで...
結束バンドは、結束バンドの活動は
この先どの様に進んでいくのかが楽しみ。
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To be continued ...